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籐と藤の違いと籐(トウ)の特徴、籐製品の材料の名称と用途

籐(トウ)はヤシ科トウ属の蔓性木本の総称です。

藤(フジ)はマメ科フジ属の蔓性落葉木本です。

籐(トウ)の特徴

籐は東南アジア、インドネシア諸島などの熱帯から亜熱帯にかけてのジャングルに繫茂するヤシ科の植物で、その種類は200種とも言われています。

細いもので直径2mm程度のものから太いものでは直径60mm以上に及ぶものもあり、長さは100m以上に達します。

多くはつる状で長いトゲを持った表皮に包まれ、そのトゲを使って他の高い樹々にまつわりながら、太陽を求めて高く伸びあがるように成長します。

籐は木材などと比べれば、成長が早く、遅いものでも14~15年で用材になります。

籐(トウ)製品の材料

太民

直径28mm以上の太さのもので、椅子などのフレームに使われます。

中民

直径20~28mmまでのもので、小物のフレームや2本3本と束ねて椅子のフレームとして使用します。

幼民

直径20mm未満の太さのもので、籠などの小物のフレームや椅子の座、背などのパターンとしても使われます。

丸籐

セガ、ロンティの総称で、直径4~12mm程度のものです。

籐敷物の他、皮付きのままで籠などのフレーム、スクリーン、椅子などのパターンとして利用します。

皮籐

丸籐を裂いて皮の部分だけを一定の幅と厚みに調整したものです。

椅子などの接合部を巻いて補強するのに使われ、装飾効果の他、幅、強度などが重要な要素となります。

幅5.4mmの「元禄」と呼ばれるものや皮の中央部を細くそぎ落して着色効果を高めた「背取り」と呼ばれるものがあります。

芯籐

丸籐を裂き皮の部分を取り除き、断面の形状を円形、半円形、方形にひいたひも状の材料で、それぞれ丸芯、半芯、平芯と呼ばれています。

芯籐は籠や大きな椅子を編み上げるのに使用するが、技術によって素晴らしい味わいを見せます。

籐(トウ)製品

籐製品は、籐(トウ)を素材として作られた製品です。

籐は、柔らかく丈夫で、熱や湿気に強いため、様々な用途に使われています。

例えば、籠や椅子、テーブル、ベッドフレームなどがあります。

日本では、籐製品は伝統的な工芸品として親しまれています。