9月の風水歳時記は「白露」「ハーベストムーン」「重陽の節句」「敬老の日」「秋の花」「お月見」「秋分の日」です。
白露(はくろ)
白露は太陽黄経が165度の瞬間です。
猛暑日、熱帯夜が起こりにくくなる頃です。
ハーベストムーン
アメリカの農事暦で9月の満月はハーベストムーンと呼ばれています。
育てたものが収穫できる頃です。
日本で2025年9月8日月曜日2:30~3:53に皆既月食がありました。
風水では皆既月食が終わった直後の満月はパワーが強いと言われています。
重陽の節句
一桁の奇数は陽の数で最大数が重なる日であることから「重陽」と呼ばれます。
別名「菊の節句」とも呼ばれ、純米酒に菊の花を浮かべた菊酒を飲み健康運を上げます。
菊酒

菊の花をちぎって浮かべた食用菊は風流な見た目が楽しめます。
食用菊1輪を丸ごと浮かべると香りがわかりやすく見た目が華やかになります。
日本酒に浮かべる食用菊の簡単な入手方法

刺身を購入すると黄色の食用菊が簡単に入手できます。
食用菊の香りを引き立てる純米酒
菊酒は菊の香りを楽しめるよう、香りが控えめな純米酒がおすすめです。
純米酒は、白米、米麴、水のみを原料として製造した清酒です。
純米酒は吟醸系の酒(純米のものも含む)や本醸造酒に比べて濃厚な味わいです。
敬老の日
敬老の日は9月の第3月曜日です。
敬老の日は老人を敬い大切に接することを考える日です。
老人は年齢を重ねることによって経済活動や心身の活動が衰えている人です。
老人は年齢で線引きする高齢者と異なる概念で経済活動の有無と関係があり個人差があります。
経済活動できる人が経済活動ができない人に大切に接する日です。
年配者との会話
年がどれだけ離れていても意外と普通に話せます。
まずは目が合ったら笑顔で軽く会釈します。
服装や髪型、愛用しているものでもいいので、相手を褒めます。
会話のキャッチボールができるように、天気などの話題で質問します。
年配者との会話は最低限のマナーを守って行います。
年配者が話す時は笑顔で聞きます。
会食
会食は人が集まって一緒に食事をすることです。
会食は飲食を共にして、親睦を深めたり、信頼関係を築いたりする機会として使われます。
お互いをよく知り、その後の関係をよくするためのきっかけとして会食が開かれています。
秋の花
菊(キク)

日本の秋の花の代表と言えば菊です。
現在では和菊から洋菊まで品種がとてもたくさんある花です。
菊は生花として通年出回る花ですが、本来は秋の花です。
菊の種類
大菊:花径18㎝以上の菊
厚物:花びらに厚みがあり、中心部が盛り上がるようにこんもりと咲く菊
厚走り:厚物から外側の花びらが流れ出るように広がって咲く菊
管物:花びらが筒状になっている菊
美濃菊:厚物に比べて平たく花びらが広がるように咲く菊
中菊:花径9㎝以上の菊
江戸菊:花が開いてから、中心に向かって花びらを抱え込むように咲く菊
伊勢菊:花びらが滝のように枝垂れて咲き、中心部が見えない菊
嵯峨菊:咲き始めは花びらが縮れたようになり、咲き進むに従って開いていく菊
丁子菊:花の中心が毬のように盛り上がって咲く菊
小菊:花径9㎝以下の菊

スプレーマム:欧米で改良された品種で、枝分かれしてスプレー状に花が咲く菊
ポットマム:海外で産出された鉢植え用の菊
秋明菊(シュウメイギク)
秋明菊は秋にアネモネに似た花を咲かせるキンポウゲ科の多年草です。
白やピンクの花を咲かせます。
女郎花(オミナエシ)
オミナエシは秋の七草にも数えられる、スイカズラ科の多年草で明るい黄色の花が艶やかです。
桔梗(キキョウ)
桔梗は秋の七草にも数えられるキキョウ科の多年草で、夏から秋にかけて開花します。
風船のように膨らんだ蕾がかわいらしい、Balloon flowerという英名があります。
日本でも古くから親しまれている植物です。
ススキ

秋の野原と言えばススキです。
ススキは、秋の七草にも数えられるイネ科の多年草です。
尾花(オバナ)はススキのことです。
冬になってもそのままドライフラワーのように残るので、その姿を枯れ薄(カレススキ)と呼び、季語として使われます。
萩(ハギ)
萩は夏の終わりから秋にかけて花が開花する落葉低木です。
花の色はピンクや白など数種類あります。
萩はマメ科の落葉低木で秋の七草にも数えられています。
大きく垂れた枝に赤紫や白の小花をたくさん咲かせます。
藤袴(フジバカマ)
藤袴はキク科の多年草で、秋の七草にも数えられています。
淡いピンクがかった紫色の蕾から、淡いピンク色の花を咲かせます。
葉に桜餅を思わせるような芳香があるのが特徴です。
ヒガンバナ

ヒガンバナは、ヒガンバナ科の多年草で、名前の由来は彼岸の頃に開花することに因みます。
秋の彼岸近くになると公園や道端、幹線道路沿いなど身近な場所で真赤な花を咲かせます。
リンドウ

リンドウはリンドウ科の多年草で、日本原産の植物です。
リンドウは日本のほぼ全域に生息しています。
秋の野山に釣鐘型の花を咲かせます。
花色は紫色の他に、赤紫、ピンク、白、複色などがあります。
お月見
お月見は、明るく美しい月を眺めて楽しむ行事で、「十五夜」と呼ばれます。
1年の中で最も明るく丸い満月を見ることができる日のことで、別名「中秋の名月」とも呼ばれます。
お月見をする日は旧暦の8月15日で、「十五夜」もしくは「中秋の名月」と呼ばれます。
お月見のお供えといえば、ススキです。
本来は秋の収穫物である稲穂をお供えしたいものの、お月見は稲刈り前なので、稲穂に見た目が似ているススキが使われるようになったと言われています。
お月見の由来は中国で、日本では月を見て楽しむだけでしたが、次第に稲(お米)が無事にできたことを喜び、感謝するようになったと言われています。
十五夜 中秋の名月

古来、十五夜の月は1年のうちで最も美しい月と言われています。
十五夜は秋の美しい月を鑑賞しながら、秋の収穫に感謝をする行事で中秋の名月と呼ばれています。
イモ類の収穫祝いを兼ねているため芋名月と別名で呼ばれることもあります。
旧暦では新月の日が朔日(1日)で、月の満ち欠けの中間点にあたる15日が満月とされていました。
現在、伝統的な年中行事の多くは新暦(太陽暦)か月遅れで行われていますが、お月見は旧暦の日付で行われる数少ない行事となっています。
日本で行われているお月見の歴史
名月の日に月を鑑賞する風習は中国では唐代の頃に行われていました。
お月見の風習は貞観年間(859年 – 877年)頃に、日本の貴族社会へ伝わりました。
当時の日本のお月見は、詩歌や管弦を楽しみつつ酒を酌む優雅な催しで、庶民は縁遠いものでした。
室町時代のお月見の遊宴は簡素になり、室町後期は名月の日に月を拝んで供物を供える風習が生じました。
家庭で供物の習慣が始まるのは江戸時代中期以降と見られます。
お月見団子(丸いもの)
十五夜は里芋の収穫期にあたるため、別名「芋名月」と呼ばれ、15個の団子と里芋を供えます。
月見団子は望月(満月)に見立て、丸く形作ります。
伝統的なお供えの方法は、月がよく見える場所に台を置き、三方や大皿に15個の団子を盛ります。
里芋などの秋に収穫を野菜とススキ、秋草を供えて名月を祭ります。
背の高いススキは、神様が降り立つ「依り代(よりしろ)」と言われています。
月と地球と太陽の位置によって月の見え方が変わる
月は地球の周りを回っています。
月と太陽の間に地球があるとき、月が太陽光を反射している部分しか地球には見えず、満月になります。
逆に、月が地球と太陽の間にあるとき、地球側に月の影の部分しか見えません。
これが新月です。
地球と太陽に対して、月が90度の位置にあるとき、月の半分が太陽光を反射しているので、半月に見えます。
月と地球と太陽の位置によって、月の見え方が変わってきます。
満月
満月は月と太陽の黄経差が180度になる瞬間です。
満月は月周期の第5段階で、月が公転軌道の中間点に達したときに起こります。
満月の時、月と太陽は地球を間において反対側にあります。
月と太陽は地球から反対側に位置しているため、地球に向いている月の側面全体が照らされ、夜空に明るく丸い円盤のように見えます。
満月は、太陽と地球と月が一直線に並ぶときに見える、月の光が最も明るく輝く姿です。
満月の夜は、月のエネルギーが最高潮に達すると言われています。
スーパームーン・近地点の満月
地球を周回する月の公転軌道が楕円のため地球と月の距離は変化しますが、地球に最も近づいた時(近地点)の満月はスーパームーン・近地点の満月と呼ばれます。
およそ1年に1回のペースで見られますが、年に数回観測できる年もあります。
2011年3月19日の地球から月までの距離が35万6,577㎞のスーパームーン・近地点の満月は、地球から最も遠い距離(遠地点・約41㎞)にある時の満月と比較して14%大きく見え、30%程明るく見られました。
地球からはいつも月の表側を見ている
地球の衛生である月は、地球のまわりを1公転する間に1自転します。
月は自転も公転と同じ29.530589日の周期のため、地球からはいつも同じ面しか見ることができません。
表面の明るい部分は「高地」、暗い部分は「海」と呼ばれています。
地球からはいつも月の表側を見ています。
月の引力の影響で満潮と干潮が発生する
地球は、月の引力の影響を大きく受けており、月の位置によって満潮、干潮が発生します。
また地球は、太陽の引力の影響を少なからず受けており、太陽による満潮と月による満潮が重なったときが「大潮」です。
地球に対する月の方向と太陽の方向が直行し、お互いの力を打ち消しあって、引き伸ばされた方が小さくなる状態が「小潮」です。
太陰暦
太陰暦は月の満ち欠けの周期を基にした暦です。
太陰の意味は月です。
月は地球に対して公転し、その周期はほぼ一定です。
月の満ち欠けの1周期が1朔望月(さくぼうげつ)は太陰暦の1月(29.530589日)です。
太陰暦と地球の公転周期(季節)
12朔望月で1太陰年(354.36707日)です。
地球の公転周期は365.24219日です。
1太陰年は地球の公転周期(季節)より約11日短くなります。
地球の公転周期(季節)に対して3年で1月以上ずれます。
秋分の日
秋分の日は先祖を敬い、亡くなった人をしのぶ日です。
秋分の日は仏教各派で秋季彼岸会が行われ、宗派を問わずお墓参りをする人も多い日です。
お墓参り
お墓は親しかった故人やご先祖様の供養を行うための場所です。
故人との心の繋がりを感じるための心の拠り所としての意味も持ちます。
仏教のお墓のお供え物
仏教のお墓にお供えするおすすめの花として最も代表的なのは、菊の花です。
秋の花もおすすめです。
仏教のお供えの基本は、香、花、浄水、灯燭(とうしょく)、飲食(おんじき)の5種類とされ、五供(ごく)と呼ばれます。
神道のお墓お供え物
神道では花の代わりに榊をお供えします。
紙垂(しで)という白い和紙をつけた玉串(たまぐし)と呼ばれる榊を供えることもあります。
お線香の代わりに、酒・塩・水・米などの神饌をお供えします。
キリスト教のお墓のお供え物
お線香をあげたり食べ物をお供えする習慣はなく、白い花のみをお供えします。
秋分
秋分は太陽が秋分点を通過する瞬間です。
秋分は太陽の黄経が180度になる瞬間です。
地球は約1年の周期で太陽の回りを公転していて、太陽の年周運動を天球上で表したもの(太陽の通り道)が黄道です。
黄道と天の赤道は天球上の2ヶ所で交わっていて、秋分点は太陽が天の赤道を北から南へ通過する瞬間です。
秋分の日は昼と夜の長さがほぼ同じことから陰と陽のバランスがとれていると言われています。
秋分の日の御萩(おはぎ) 約4個分 レシピ
秋分の日は、陰と陽のバランスの良い御萩(おはぎ)を作ります。
大納言小豆は、大粒で美しい烏帽子型や俵型をした甘みが強い小豆です。

大納言小豆は、煮込んでも皮が破れにくく、“腹切れ”しにくい特徴があるため、切腹の風習がないほど高い位の大納言からその名をとったと言われています。
日本の風水では大納言小豆餡(あん)で夜の長さを表現し、新米(うるち米)で昼の長さを表現します。
秋分の日の御萩(おはぎ)は同じ量の大納言小豆と新米(うるち米)で作ります。
手作りだと甘味が控えめな御萩(おはぎ)にできます。
材料:大納言小豆75g、和三蜜糖60g、餡用水1,000ml、新米(うるち米)75g、粗塩小さじ1/4、米用水380ml
大納言小豆餡(あん)を炊きます。
大納言小豆が柔らかくなったら和三蜜糖を2~3回に分けて加えます。
大納言小豆餡(あん)の炊き上がるまでの時間は5時間くらいです。
粗塩を加えて新米(うるち米)を炊きます。
新米(うるち米)の炊き上がるまでの時間は30分くらいです。
炊いた新米(うるち米)をふんわりと俵型にしたら、大納言小豆餡(あん)で包んでいきます。

包んでいくときは、ラップで包むとやりやすいです。
ラップに大納言小豆餡(あん)を広げ、その上に新米(うるち米)をのせて包みます。
おはぎの一般的な言われ
小豆の赤色は古くから邪気を払うものとされ、様々な季節の行事の料理に取り入れられてきました。
主に秋の彼岸の時期に、ご先祖様へお供えするものとして作られていました。
秋の彼岸に「おはぎ」がお供えされるようになったのも、魔除けの効果がある小豆と、当時は貴重だった砂糖を使った料理をお供えすることで先祖に感謝の気持ちを伝えることにつながったと言われています。
おはぎは秋に咲く萩の花に見立てたと言われています。
秋分の日は陰陽のバランスの良い日です。
秋分の日の御萩(おはぎ)風水

家の西空間(9月、17:00~19:00)に新米(うるち米)で作った御萩(おはぎ)を配置して、時間と空間を一致させます。
家の西空間(9月、17:00~19:00)に、同量の新米(うるち米)と大納言小豆餡をで作ったバランスの良い御萩(おはぎ)を配置すると金運が良くなると言われています。
風水の成果は、4ヵ月後、7ヵ月後、4年後、7年後に得られると言われています。
彼岸明け
彼岸明けは、春彼岸、秋彼岸の最終日を指す言葉です。
彼岸は春分の日、秋分の日を中日として前後3日間の合計7日間です。
彼岸の初日を彼岸入りと言い、通常、彼岸は彼岸入りから彼岸明けまでの期間を言います。
彼岸明けの日を迎えるまで、仏壇の掃除、お墓参り、法要を行うという方が多い時期でもあります。